みなさんこんにちは。奈良県香芝市にある自費のリハビリ施設
脳梗塞リハビリMe:RIZE(ミライズ)の理学療法士、城内洋人です。
今日は、脳卒中後遺症における手の感覚障害についてお話できればと思います。
ぜひ、最後までお付き合いください。
脳卒中(脳梗塞や脳出血)後に生じる手の感覚障害は、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。この障害は、触覚や温度感覚、痛覚、位置覚などが正常に感じられなくなる状態を指します。また、軽い刺激でも強い痛みを感じる「視床痛」などの症状が現れることもあります。
感覚障害の主な症状
触覚障害:物に触れても感覚が鈍い、または過敏になる。
温度感覚障害:冷たい・熱いといった温度を感じにくくなる。
痛覚障害:何もしていなくても痛みを感じる(視床痛)。
深部感覚障害:手の位置や動きを感じにくくなる。
これらの症状は、脳の感覚を司る部位(視床や大脳皮質など)が損傷を受けることで発生します。
リハビリテーションの方法
感覚障害の改善には、以下のようなリハビリテーションが有効とされています:
感覚再教育訓練:異なる素材や温度の物体に触れることで、感覚の再学習を促します。
視覚代償訓練:手の動きを視覚で確認しながら、感覚の補完を図ります。
電気刺激療法(TENS):電気刺激を用いて感覚神経の活性化を促します。
運動イメージ訓練:手を動かすイメージを思い描くことで、脳の再編成を促進します。
これらの方法は、患者の状態や症状に応じて組み合わせて行われます 。
自宅でできるリハビリ
自宅で行える簡単なリハビリとしては、以下のような方法があります:
物に触れる練習:さまざまな素材の物体に触れて、感覚を刺激します。
手のマッサージ:手や指を優しくマッサージして血行を促進します。
鏡を使った訓練:鏡に映った手の動きを見ながら、感覚と動きを一致させる練習をします。
これらの訓練は、日常生活の中で無理なく取り入れることができます 。
注意点
感覚障害のリハビリは、専門家の指導のもとで行うことが重要です。自己判断で無理な訓練を行うと、症状が悪化する可能性があります。また、感覚障害があると怪我に気づきにくくなるため、日常生活での安全対策も必要です 。
感覚障害の改善には時間がかかることがありますが、継続的なリハビリと専門的なサポートにより、症状の軽減が期待できます。不安や疑問がある場合は、医師やリハビリ専門家に相談することをおすすめします。
次に脳卒中後の手の感覚障害に関するリハビリ—特に感覚再教育に焦点を当てた、エビデンスに基づく詳細な手法とその理論的背景について記述させていただきますね。
- 感覚再教育プログラム(SENSeなど)
感覚識別タスク:目を閉じて異なる素材(布・木・金属など)に触れ、素材を識別または質感や形状を当てる練習を行います。
位置覚トレーニング:目を閉じて腕や手の位置を認識・模倣することにより固有受容感覚(自身の手の位置感覚)を回復します。
難易度の段階的調節:最初は容易な課題から始め、正答やフィードバックを受けながら徐々に難易度を上げて、脳の学習を促進します。
この方法は、触覚に集中することで体性感覚皮質の可塑性を促し、感覚運動機能を改善する効果が報告されています。
- 感覚刺激 + 運動イメージ or 運動結合トレーニング
電気刺激(TENS・SES):手全体や個別指に強めの知覚困難レベルで電気刺激を加えながら、感覚識別タスクと組み合わせることで触覚改善効果が期待でるとされています 。
運動イメージ訓練との統合:25分間の感覚タスクと5分の動作イメージの組み合わせが深部感覚・バランスの向上に有効と言われています。
- 非侵襲的脳刺激(TMS, tDCS など)
高頻度TMS(HF‑TMS):一次体性感覚野(S1)を刺激し、電気+振動刺激と併用することで、二点識別覚が改善された報告がされています。
経頭蓋直流刺激(tDCS)なども臨床研究で効果が示唆されており、神経可塑性を活性化する可能性があります。
- ロボット支援+振動刺激 他動運動
ロボットアシストによる反復他動運動:関節を機械的に動かしつつ振動刺激を加えることで、深部感覚・位置覚の改善につながる例があります。 - マルチモーダル・多感覚統合アプローチ
視覚・聴覚との統合刺激:触覚だけでなく、視覚や聴覚を組み合わせることで相乗的に神経可塑性を高める効果が期待されています。具体例として「袋の中の物体を触って形状や機能を当てる」などがあり、感覚の統合に効果的とされています。 - 自宅でもできる日常的トレーニング
素材触覚練習(感覚再教育):サンドペーパー、食器、布などを使い「手にどんな素材か」を目を閉じて当てる練習があります。
温冷比較:温かい/冷たい物を交互に触り、温度感覚を意識的に引き出します。
鏡を使った訓練(視覚代償):健側の手を鏡に映して、動きと感覚の統合を目指します。
他動運動や自動運動:家族やリハビリ器具を使って反復的な傾きを感じる訓練も有効です。
理論的背景と実践的ポイント
神経可塑性促進:頻繁な感覚刺激(触る、温度、振動、電気)+誤り訂正を含むフィードバックが、感覚皮質と運動皮質の再編成を促します
感覚と運動の相互依存性:感覚機能の回復が運動機能にも良い影響を及ぼすため、両者を統合するアプローチが推奨されます 。
早期開始が重要:感覚機能の自然回復が最も活性化するのは、発症から約6ヶ月以内。早い段階から専門家のもとで取り組むことがキーになります 。
総まとめ
アプローチ 方法 効果
感覚再教育 材料触覚、位置覚、難易度調整 二点識別・触覚向上
電気+運動イメージ TENS, SES 触覚・深部感覚改善
脳刺激 HF‑TMS, tDCS 感覚野の可塑性促進
ロボット・他動運動 機械支援+振動 位置覚・関節感覚向上
多感覚統合 触覚+視覚・聴覚 統合的改善
自宅プログラム 家庭素材訓練 日常生活への応用などがあります。
〇専門家に相談しながら、安全に・継続的に取り組んでいくことが、効果を最大化するポイントです。
いかがでしたか?
弊社ミライズでも
感覚再教育訓練:異なる素材や温度の物体に触れることで、感覚の再学習を促します。
視覚代償訓練:手の動きを視覚で確認しながら、感覚の補完を図ります。
電気刺激療法(TENS):電気刺激を用いて感覚神経の活性化を促します。
運動イメージ訓練:手を動かすイメージを思い描くことで、脳の再編成を促進します。
を積極的に実施し、脳卒中後遺症における感覚障害の改善を目指し、日々、クライアント様と
リハビリに取り組んでいます。
ご興味のある方は、ぜひ一度ミライズに見学、体験にお越しください。
お待ちしております。
株式会社エイジエル
脳梗塞リハビリMe:RIZE(ミライズ)
城内 洋人

【脳梗塞リハビリミライズとは】
奈良や大阪を中心に脳卒中などのリハビリにお困りの方々へ自費リハビリを提供している理学療法士を中心としたオーダーメイドのリハビリ施設です。
またボツリヌス療法の第一人者である勝谷将史医師に定期的に起こし頂き、脳卒中特有の筋肉のこわばりを軽減させるボツリヌス療法や装具外来をサービスの一つに持ち、医師の指示の下、安全にリハビリを受けることが可能なリハビリ施設でもあります。
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