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脳出血について

脳出血とは、脳の血管が破裂して出血が起こり、脳内に血液が漏れ出す状態を指します。この出血によって脳細胞が損傷し、さまざまな神経障害が引き起こされることがあります。

脳出血の主な原因

1.高血圧:高血圧が最も一般的な原因であり、長期間にわたって血管に強い圧力がかかることで、血管が弱くなり、破裂しやすくなります。

2.動脈瘤:脳の血管にできる弱い部分が膨らみ(動脈瘤)、それが破裂することで出血が起こります。

3.外傷:頭部への強い衝撃や外傷も脳出血の原因になります。

4.血液障害:血液の凝固異常や抗凝固薬の使用が脳出血のリスクを高めることがあります。

脳出血の分類と病態

脳出血はその発生場所により以下のように分類され、それぞれ異なる病態を呈します。

*1. **脳内出血 *

脳内出血は脳実質内での出血を指し、特に高血圧が主な原因となります。高血圧による血管の損傷が蓄積し、最終的に破裂に至ることが多いです。出血した血液が脳組織を圧迫し、神経細胞に損傷を与えるため、重篤な神経障害を引き起こします。

*2. *クモ膜下出血

クモ膜下出血はクモ膜下腔での出血を指し、動脈瘤の破裂が最も一般的な原因です。クモ膜下腔に出血が広がると、脳脊髄液の循環が妨げられ、急激な頭痛や意識障害が発生します。脳の表面に広がるため、広範囲にわたる神経症状を引き起こすことがあります。

*3. *硬膜下出血

硬膜下出血は硬膜下腔での出血を指し、主に頭部外傷が原因となります。血液が硬膜下腔に溜まることで脳を圧迫し、慢性的な頭痛や認知障害を引き起こすことがあります。急性硬膜下血腫は外傷直後に症状が現れ、緊急手術が必要な場合が多いです。

*4. *硬膜外出血

硬膜外出血は硬膜外腔での出血を指し、頭部外傷後に発生しやすいです。出血量が多い場合、急速に脳を圧迫し、生命に危険が及ぶことがあります。早期の診断と治療が重要です。

病態の進行

脳出血の病態は、出血の量と場所によって異なります。出血が発生すると、以下のような病態が進行します。

・血腫の形成

出血した血液が脳内に溜まり、血腫を形成します。血腫は脳組織を圧迫し、神経細胞の機能を妨げます。

・ 脳浮腫の発生

出血による炎症反応や血液成分の漏出により、脳組織が腫れ(脳浮腫)、圧力がさらに増加します。これにより、脳内の血流が悪化し、さらなる組織損傷が引き起こされます。

・二次的な出血

初期の出血が続く場合や新たな血管が破れることにより、二次的な出血が発生することがあります。これにより、病態がさらに悪化します。

・神経細胞の壊死

出血や浮腫による圧迫により、酸素や栄養の供給が途絶えた神経細胞が壊死し、永続的な神経障害を引き起こすことがあります。

**

脳出血が特定の部位で起こった場合の主な症状

*1. *大脳半球の出血

大脳半球の出血は、その発生場所によって異なる症状が現れます。

左半球の出血

・右半身の麻痺(片麻痺): 左大脳半球は体の右側を制御しているため、右半身の筋力低下や麻痺が発生します。

・言語障害(失語症): 言語を司るブローカ野やウェルニッケ野が損傷されると、言語の生成や理解が困難になります。

 o *ブローカ失語症*: 言葉を話すのが難しいが、理解は比較的良好。
 o *ウェルニッケ失語症*:
   流暢に話すが、意味のある言葉を生成できず、理解も困難。

・視野欠損: 視覚情報を処理する後頭葉の損傷により、視野の一部が欠けることがあります。

右半球の出血

・左半身の麻痺(片麻痺): 右大脳半球は体の左側を制御しているため、左半身の筋力低下や麻痺が発生します。

・空間認知障害: 右半球は空間認知を司っているため、患者は物体や体の位置関係を正しく認識できなくなることがあります(例:左側の物を無視する)。

・視野欠損: 左半球と同様に、視覚情報を処理する後頭葉の損傷により、視野の一部が欠けることがあります。

*2. *小脳の出血

小脳は運動の調整やバランスを保つ役割を果たしています。小脳の出血による症状は以下の通りです。

・運動失調::小脳は運動の協調性を司っているため、手足の動きがぎこちなくなり、バランスを保つのが難しくなります。

・頭痛と嘔吐::小脳の出血は脳圧の上昇を引き起こし、激しい頭痛と嘔吐を引き起こすことがあります。

・眼振::目が不規則に動く症状で、視覚の安定性が損なわれます。

・構音障害::話すことが難しくなることがあります。

*3. *脳幹の出血

脳幹は生命維持に関わる重要な機能を司っています。脳幹の出血は非常に危険で、以下のような症状が現れます。

・意識障害::脳幹は意識を維持する役割を果たしているため、意識混濁や昏睡状態に陥ることがあります。

・呼吸困難::脳幹は呼吸を制御しているため、呼吸が不規則になり、最悪の場合、呼吸停止を引き起こすことがあります。

・心拍異常::心拍数や血圧の調整機能が損なわれ、不整脈や低血圧、高血圧が発生することがあります。

・四肢麻痺:脳幹は四肢の運動を制御しているため、全身の筋力低下や麻痺が発生することがあります。

*4. *視交叉の出血

視交叉は視神経が交差する部位であり、視覚情報の処理に重要な役割を果たします。視交叉の出血は以下の症状を引き起こします。

・視野欠損:視交叉の出血により、視野の一部が見えなくなることがあります。具体的には、両眼の外側の視野が欠けることがあります。

・視覚障害:視覚の鮮明さが低下し、ぼやけたり二重に見えたりすることがあります。

・頭痛:視交叉の圧迫により、激しい頭痛が発生することがあります。

*5. *その他の部位

他の部位での脳出血も様々な症状を引き起こします。

・基底核出血:運動の調整が損なわれ、震えや筋強直(硬直)が発生することがあり    ます。

・視床出血:視床は感覚情報の中継点であり、感覚麻痺や視覚障害、運動障害が発生することがあります。

・橋出血:脳幹の一部である橋の出血は、顔面の筋力低下、言語障害、飲み込み困難を引き起こすことがあります。

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脳出血の治療法

脳出血の治療は出血の原因と程度によって異なります。一般的な治療法には以下が含まれます。

*1. *薬物療法

高血圧の管理や出血を止めるための薬物が投与されます。特に血圧のコントロールが重要です。

*2. *外科的治療

血腫の除去や出血源の修復を行うための外科的治療が必要な場合があります。例えば、開頭手術や血管内治療(コイル塞栓術)などが行われます。

*3. *リハビリテーション

麻痺や言語障害などの後遺症の回復を支援するために、理学療法、作業療法、言語療法などのリハビリテーションが行われます。

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予後と生活の質

脳出血の予後は出血の場所と量、治療のタイミングによって大きく異なります。早期の診断と適切な治療が行われた場合、回復の可能性が高まりますが、後遺症が残ることもあります。

*1. *後遺症

脳出血による後遺症としては、麻痺、言語障害、認知障害などがあります。これらの後遺症は患者の日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。

*2. *リハビリテーションとサポート

後遺症の回復には長期的なリハビリテーションが必要です。また、家族や介護者のサポートも重要な役割を果たします。

*3. *生活習慣の改善

再発予防のためには、血圧の管理や健康的な生活習慣の維持が重要です。バランスの取れた食事、定期的な運動、禁煙、適度な飲酒が推奨されます。

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