ぬくもり奈良ステーション

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高血圧症について

みなさんこんにちは♪
奈良香芝市にある自費リハビリ施設
脳梗塞リハビリMe:RIZE(ミライズ)理学療法士の梅田です。

お陰様で2025年7月15日で開設から7年目を迎えました。この6年間で奈良県を中心に大阪、兵庫、京都、和歌山、三重など関西中から脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の後遺症やパーキンソン病、脊髄小脳変性症などにお悩みの方からお問合せを頂き、延べ7、000人以上のお客様とリハビリをご一緒させていただきました!
大変多くの脳疾患にお悩みの方々のお力になれたことを嬉しく思います。
現在は、この笑顔や喜びの輪をアジアに広げるべく、「ASIAに新しい価値提供を!」をテーマにアジア圏の脳梗塞、脳出血などの後遺症にお悩みの方々を受け入れるスキーム構築を進めております。

さて、そんな脳梗塞リハビリミライズから本日は皆さまへ

「高血圧症」

についてお話をさせていただければと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。

高血圧症の定義と分類

高血圧症とは、安静時に測定した収縮期血圧(最高血圧)が140 mmHg以上、または拡張期血圧(最低血圧)が90 mmHg以上の状態が継続する疾患群を指します。

診断基準

日本高血圧学会では、診察室での測定で最高血圧(収縮期血圧)が140mmHg以上、または最低血圧(拡張期血圧)が90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。家庭で測定する場合は、より厳しい基準(135/85mmHg以上)が用いられます。

高血圧は大きく二つに分かれます。

  • 本態性(原発性)高血圧:特定の原因疾患がなく、加齢や体質、生活習慣要因が複合して起こるタイプ。
  • 二次性高血圧:腎臓病や内分泌疾患、睡眠時無呼吸症候群など明らかな基礎疾患によって引き起こされるタイプ。

疫学とリスク因子

日本では成人(20歳以上)の約半数が何らかの高血圧であるとされ、特に中高年男性で有病率が高まります。

  • 遺伝的要因: 親が高血圧の場合、子もなりやすい傾向があります。
  • 生活習慣:
    • 塩分の過剰摂取: ナトリウムは体内に水分を溜め込み、血液量を増やして血圧を上げます。
    • 肥満: 肥満は心臓への負担を増やし、血圧を上昇させます。
    • 運動不足: 運動は血管をしなやかにし、血圧を下げる効果があります。
    • 過度の飲酒: アルコールは一時的に血圧を下げますが、長期的な多量摂取は血圧を上げます。
    • 喫煙: タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、血圧を上昇させます。
    • ストレス: 精神的なストレスは交感神経を刺激し、血圧を上げます。

症状

高血圧には自覚症状がほとんどないことが多く、健康診断などで偶然発見されるケースが少なくありません。しかし、重症化すると頭痛、めまい、動悸、肩こり、耳鳴りなどの症状が現れることがあります。

病態生理と合併症

血圧は心臓から送り出される血液量(心拍出量)と血管の抵抗(全末梢抵抗)の積で決まります。

持続的に血圧が高い状態が続くと、以下の重篤な合併症リスクが増大します。

  • 心血管系:心筋梗塞、狭心症、心不全
  • 脳血管系:脳梗塞、脳出血、認知症
  • 腎障害:慢性腎臓病の進行
  • 網膜症:眼底出血や視力障害

診断のポイント

  1. 診察室血圧:140/90 mmHg以上を目安に高血圧と診断。
  2. 家庭血圧測定:135/85 mmHg以上で高血圧を示唆。24時間血圧モニタリングも有用。
  3. ホワイトコート高血圧(病院では高いが家庭では正常)や仮面高血圧(病院では正常だが家庭で高い)に注意。
  4. 合併症評価:心電図、眼底検査、腎機能・血液検査などを併用して臓器障害の有無を確認。

降圧治療の目標値

日本高血圧学会の最新ガイドライン(JSH2025)では、原則として以下を基本目標とします。

  • 診察室血圧:140/90 mmHg未満
  • 家庭血圧:135/85 mmHg未満

年齢や合併症の有無により、個別に目標を厳格化または緩和されます。

非薬物療法(生活習慣改善)

高血圧治療の第一歩は生活習慣の見直しです。

  • 食塩制限:1日6 g未満を目標に。加工食品や外食の塩分に注意。
  • DASH食:野菜・果物・低脂肪乳製品を中心にした食事パターン
  • 適度な有酸素運動:週150分以上のウォーキングやジョギング、ラジオ体操など
  • 減量:BMIを25未満に維持。ウエスト周囲径管理も重要
  • 節酒:純アルコール20 g/日程度(日本酒1合、ビール中ビン1本)を上限に
  • 禁煙とストレス管理、良好な睡眠習慣の確立

薬物療法

生活習慣改善だけで目標血圧に到達しない場合、以下の主要5クラスを中心とした降圧薬を併用・継続します。

  • カルシウム拮抗薬
  • ARB/ACE阻害薬
  • 利尿薬(チアジド系)
  • β遮断薬
  • アルドステロン拮抗薬

薬剤選択は合併症や副作用リスク、年齢・体質を考慮して行い、最小用量から段階的に増量します。

フォローアップと予防

  • 定期受診と血圧記録の共有:医療機関と家庭の双方で測定し、傾向を医師と共有。
  • 合併症リスクの早期発見:年1回の心電図・眼底・腎機能スクリーニングが推奨されます。
  • 生涯にわたる生活習慣の維持が、高血圧の発症・進展予防に最も重要です。

高血圧症とリハビリテーションの密接な関係

リハビリテーション(以下、リハビリ)の分野において、高血圧症の管理は極めて重要です。リハビリの対象となる疾患の多くは高血圧が原因で発症したり、高血圧によって悪化したりする可能性があります。特に、脳血管疾患や心疾患のリハビリにおいては、血圧の管理がリハビリの進行そのものを左右します。

リハビリが血圧に与える影響

リハビリの代表的な手法である運動療法は、高血圧の改善に非常に効果的です。

  • 血圧降下効果: 定期的な有酸素運動は、血管内皮機能を改善し、血管を拡張させることで長期的に血圧を安定させます。また、体重減少やストレス解消も血圧低下に寄与します。
  • 合併症の予防: 運動によって動脈硬化の進行を抑制し、脳卒中や心筋梗塞のリスクを低減させます。

ただし、注意も必要です。急激な運動や強度の高い筋力トレーニング(特に息を止めて力を入れるような運動)は、一時的に血圧を急上昇させる危険があります。そのため、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士など)は、個々の患者さんの状態を評価し、安全な範囲で運動プログラムを立案・実施します。

高血圧がリハビリに与える影響

高血圧、特にコントロールされていない高血圧は、リハビリを安全に進める上で大きなリスクとなります。

  • リハビリ中止のリスク: リハビリ中に血圧が過度に上昇した場合(例えば、収縮期血圧が180mmHg以上)、脳出血や心臓発作などのリスクが高まるため、リハビリを一時中断または中止せざるを得ません。これにより、回復が遅れてしまう可能性があります。
  • 再発のリスク: 脳卒中後の患者さんにとって、高血圧の管理は再発予防の鍵となります。リハビリと並行して、生活習慣指導や服薬管理を徹底することが不可欠です。
  • 認知機能への影響: 慢性的な高血圧は、脳の血流を悪化させ、認知機能の低下を招くことがあります。これは、リハビリの学習効果や意欲にも影響を与える可能性があります。

リハビリにおける血圧管理

  • バイタルサインのモニタリング: リハビリの前後や最中には、必ず血圧、脈拍、血中酸素飽和度などを測定し、安全性を確認します。
  • 適切な運動負荷の設定: 個々の体力や血圧の変動に応じて、運動の強度、時間、頻度を調整します。
  • リスク管理: 血圧の急上昇を避けるため、ウォーミングアップとクールダウンを十分に行い、息を止めずに自然な呼吸を意識させます。
  • 多職種連携: 医師、看護師、管理栄養士などと連携し、薬物療法や栄養指導を含めた包括的なアプローチで血圧をコントロールします。
  • 患者教育: 患者様自身が血圧管理の重要性を理解し、家庭での血圧測定や生活習慣の改善に主体的に取り組めるよう支援します。

このように、高血圧症の管理は、リハビリテーションを成功させるための土台となります。リハビリは単なる機能回復訓練ではなく、高血圧を含む危険因子を管理し、より健康的な生活習慣を再構築するプロセスでもあるのです。

いかがでしたか?
みなさまの健幸の一助になれたなら幸いです。

引き続き、よろしくお願いいたします!

株式会社エイジエル
脳梗塞リハビリMe:RIZE
理学療法士 梅田 裕記

高血圧症について

【脳梗塞リハビリミライズとは】

奈良や大阪を中心に脳卒中などのリハビリにお困りの方々へ自費リハビリを提供している理学療法士を中心としたオーダーメイドのリハビリ施設です。

またボツリヌス療法の第一人者である勝谷将史医師に定期的に起こし頂き、脳卒中特有の筋肉のこわばりを軽減させるボツリヌス療法や装具外来をサービスの一つに持ち、医師の指示の下、安全にリハビリを受けることが可能なリハビリ施設でもあります。

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