脳血管障害の後遺症や、交通事故などによる頭部へのダメージにより、記憶・判断・注意・言語など高次の脳機能が病前の状態ではなくなってしまう症状です。
一般的に左脳の病変では、失語症しつごしょう(話す・聞く・読む・書く が不自由になる)を呈することが多く、右脳の病変では空間認知や注意力にをきたすことが多いと言われています。
高次脳機能障害は、まわりからは見えにくく、運動麻痺よりも長期的な視点で対応していくことが必要です。リハビリテーションによって機能回復をはかると共に、ご本人とサポーター(ご家族・職場の同僚等)が高次脳機能障害に対する正しい知識をもち、「何ができて、何にサポートが必要なのか」の共通認識をもつことが重要です。
主に失語症には言語聴覚士が訓練を提供します。半側空間無視(空間認知の問題)や注意障害(注意の問題)には作業療法士がリハビリプログラムを立案することが多い傾向にあります。