パーキンソン病

中脳黒質ちゅうのうこくしつ病変びょうへんによって、固縮こしゅく(身体が固くなる)・無動むどう(自発的に動き出しにくくなる)・姿勢反射障害しせいはんしゃしょうがい(バランスをとる為に姿勢を調節する事が難しくなる)・安静時振戦あんせいじしんせん(何もしていない時に勝手に手などが震える)といった四大徴候よんだいちょうこうていする、進行性しんこうせい疾患しっかんです。

進行度合いを示す指標

進行度合いを示す指標として「ヤールの重症度分類」が広く用いられています。

進行度合いを示す指標「ヤールの重症度分類」

 

転倒しやすくなったり、寝返りや起き上がりがしにくくなるので、活動量が減り、ますます症状が進むといった悪循環に陥りやすい疾患です。

根本的な治療法はまだ見つかっていませんが、京都大学で平成30年よりⅰPS細胞を用いた治療の治験ちけんが始まっているようです。成功して治療法が確立される事を願ってやみません。

パーキンソン病では身体が固くなり(固縮こしゅく)、動かしにくくなる事が多いので、ストレッチによる柔軟性の獲得や、症状の特性を理解したうえで動かし方を工夫して目的動作を行う練習を行います。

初期の段階から薬物療法やくぶつりょうほう運動療法うんどうりょうほうを組み合わせることによって症状の進行を遅らせ、自立した生活を送ることも可能です。

パーキンソン病では運動をし過ぎても症状の増悪を招く事があるので、リハビリテーションの専門家によるフォローをおすすめしています。